人体通信機器の

回路設計の考え方

人体通信機器の回路設計の考え方

 人体通信の回路の実現について、回路と人体のインターフェース(電極・・・無線通信のアンテナに相当)以外は、無線通信のシステム設計や回路設計と同じように考えることができます。

人体通信の変調方式

振幅変調、周波数変調、位相変調

 人体通信の変調方式は、通常の無線通信で用いられている振幅変調(AM/ASK)、周波数変調(FM/FSK)、位相変調(PM/PSK)の変調方式を全て使うことができます。

人体通信の双方向通信

周波数分割復信、時分割復信

 人体通信の双方向通信は、通常の無線通信で用いられている周波数分割復信(Frequency Division Duplexing : FDD)や時分割復信(Time Division Duplexing : TDD)で実現が可能です。


周波数分割復信(Frequency Division Duplexing : FDD)


時間分割復信(Time Division Duplexing : TDD)

人体通信の高速通信

多値変調やマルチキャリア変調も使えます。

 人体通信の高速通信では、4相位相変調(Quadrature Phase Shift Keying : QPSK)、16直交振幅変調(16 Quadrature Amplitud Modulation : 16QAM)、64直交振幅変調(64QAM)、256直交振幅変調(256QAM)などの多値変調や、直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing : OFDM)のようなマルチキャリアの技術を用いて高速伝送が実現できます。

人体通信の多元接続技術

周波数分割多元接続、時分割多元接続、符号分割多元接続、直交周波数分割多元接続など

 人体通信で1台の端末とn台の端末で通信を行う多元接続技術として、周波数分割多元接続(Frequency Division Multiple Access : FDMA)、時分割多元接続(Time Division Multiple Access : TDMA)、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access : CDMA)、直交周波数分割多元接続(Orthogonal Frequency-Division Multiple Access : OFDMA)などで実現します。

超小型人体通信送信モジュール(HBC-Chip)

 私の会社(アンプレット通信研究所)では、超低消費電力(3V/14μA)で超小型(2.6mm X 2.9mm X 0.8mm)の人体通信送信モジュールを開発しました。

 この HBC-Chip を薬ビンのふたに内蔵し、そのビンのふたに看護師さんが手をかざす(非接触)と、看護士さんの身に着けた表示機に薬の名称を表示することが可能となり、投薬ミス防止対策などに応用できます。

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