RFID のホームページの開設にあたり

 みなさま こんにちは。アンプレット通信研究所の 根日屋 英之 (ねびやひでゆき)です。私の RFID のホームページを訪問していただき、ありがとうございます。

 私と RFID のかかわりは、1983年から始まりました。前職の会社で、レーダ技術を応用した新規事業の開発を行うチームを任されました。レーダは、ターゲットにパルス状の電波をぶつけ、その反射信号の受信時刻とパルス電波の送信時刻の時間差から、ターゲットまでの距離を測定します。この技術を応用した新規事業として何ができるかをいろいろ考えました。

 過去のレーダ技術として、アメリカでは第2次世界大戦のときに、夜間に空中戦をしている戦闘機の敵か味方かの識別をレーダにより行っていたというウワサを聞いたことがありました。しかし、その技術に該当する文献や資料を当時は見つけることができませんでした。

 レーダ技術を使って敵か味方かの識別をしていることは、味方であるという識別情報を用いて反射波に変調をかけていることは間違いなさそうです。そこで、この変調をどのようにしてかけるかの研究を開発メンバーとスタートしました。そして、1984年に RFID の原型となる「FA用トランスポンダ」の試作を行うことができました。


[根日屋英之の略歴] ------------------------------------------------------------------------


 1980年に日産自動車株式会社、1981年に東京大学生産技術研究所、1984年に日立湘南電子株式会社、株式会社日立製作所に勤務。1987年に株式会社アンプレットを設立し代表取締役社長に、2016年にアンプレット通信研究所を設立し代表に就任。携帯電話、RFID、アンテナ、人体通信機器、ミリ波レーダなどの設計に従事。


 株式会社アンプレット設立後は、東京電機大学の非常勤講師、東京大学の特任研究員、国内外の無線通信機器メーカー、携帯電話メーカー、アンテナメーカーの役員や技術顧問を兼務。現在は、アンプレット通信研究所の所長、人体通信コンソーシアムの主催者、人と車と家をつなぐV2HH研究会の主催者、日・韓 合同 人体通信研究会の日本側幹事、日本大学大学院 理工学研究科 特別講師(先端技術特論)、日本大学 生産工学部 電気電子科 非常勤講師(生産工学特論)を務める。


アンプレット通信研究所 所長 / 工学博士 根日屋 英之



ユビキタス時代に突入し、「RFID」に注目が集まる。

 「RFID」は(Radio Frequency IDentification)の略で、質問機(リーダ)から電波を情報を記憶した応答器(RFタグ)に向けて送信し、応答器はその電波を反射するとき、記憶した情報をその反射波に乗せて返送する近距離無線通信システムです。

 1984年に、自動車の製造ラインにFA用トランスポンダという名称で、自動車に取り付けたタグに電波をぶつけ、跳ね返すときに識別(ID)情報をとりだす 2.45GHz の「RFID」システムの試作を行いました。そして、当時の関東電波監理局に実験局免許を受けたいと尋ねたところ、「過去にこのような無線設備が使用された実績がない」という理由で、国内での使用許可の可能性は非常に低い(私は、免許を受けることはできないと理解しました)という回答をいただき、当時の「FA用トランスポンダ(=RFID)」システムは実用化されませんでした。

 それから20年後、世の中のキーワードが「ユビキタス情報社会」となり、全てのモノから情報を得る無線情報端末として、この「RFID」がにわかに注目をあびるようになりました。

受賞歴

・ 1986年度 技術者表彰 1等 (日立湘南電子)

・ 2000年度 駿博会奨励賞 (日本大学 駿博会)

・ 2001年度 電子工学科特別賞 (日本大学 理工学部 電子工学科)

・ 2003年度 アントレプレナー オブ ザ イヤー (アカデミア部門)

・ 2003年度 最優秀ユビキタスネットワーク技術開発賞 (EC研究会)

・ 2010年度 第23回 福田賞 (東京電機大学 ME会)

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