RFIDシステムにおいてマルチリード機能を強化するための技術課題は、空間での各RFIDからの電波の衝突、すなわち、コリジョン対策です。これらは、ISO18000-3 mode 1(ISO15693方式)、ISO18000-3 mode 2 (Magellan方式)、アンテナの指向性で空間を分割した多元接続方式(SDMA:Space Division Multiple Access)、アンテナの偏波面による分割多元接続方式(PDMA:Polarization Division Multiple Access)、時分割多元接続方式(TDMA:Time Division Multiple Access)、アロハアルゴリズムなどが実用化されています。
私たちはスペクトル拡散技術を取り入れた2.45GHz帯RFIDシステムを開発し、2006年に発表しました。上の写真にスペクトル拡散方式質問器、左の写真にスペクトル拡散方式応答器の試作機を示します。この試作機には、応答器と質問器の距離を計測する機能を有し、奥行き方向で任意の応答器を選別することができ、特許を出願しました。